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こんばんは。GWが終わりましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。色んな催事が行われる中でGWにウチを選んで足を運んでていただいた方々には本当に感謝です。ありがとうございます。
自分はというと特にGWっぽいこともできなかったんで、昨日はスタッフとBBQをしました。その後のCL準決勝を見たので今はすこぶる寝不足です。しかしPSGが強すぎましたね。選手個々のクオリティの差を感じました。悔しいですがドンナルンマとハキミが良い選手だと改めて思いました。
そんなこんなで最近YouTubeで見つけて面白かったCMをご紹介します。トルコを代表とする航空会社のTurkish Airlinesが2014年に公開したCMです。キャストは神の子リオネル・メッシとコートジボワールの英雄であるディディエ・ドログバという世代の方には熱い共演です。
メッシに関しては2012年からターキッシュエアラインズのブランド大使に任命されていて、同じくブランド大使を務めるバスケのコービー・ブライアントとも同年に公開されたCMに出演しています。この2人の並びもスポーツの垣根を超えて良い作品になってるんですが、自分はドログバとのCMの方がユーモア溢れててどちらかといえば好きです。
冒頭はドログバが綺麗な海岸線が一望できる一流レストランの窓辺の席でコース料理を待つシーンから始まります。
料理が到着して満足そうなドログバの目に飛び込んだのはメッシとシェフの2ショット写真。誰もが知らないレストランを追い求めるドログバにとってこれには不服な様子。
嫌気が差したドログバが未知の料理を求めて次に向かったのはネパール。この小籠包のような料理は「モモ」というネパールのソウルフードらしいです。スパイスのミンチ肉が入った小籠包的な料理で特製のソースに絡めて食べるそうです。普通に美味しそうでついつい調べました。
しかしここにもメッシの写真が。通すぎる。
続いて向かったのは日本。座敷スタイルだけどちょっと綺麗めな寿司屋。
ここにも陽気な感じの店主と肩を並べたメッシの写真がありました。
その後もシベリアの雪小屋のレストラン、そして最終的にはサハラ砂漠まで行くんですが、どの店にもメッシの写真が飾られてました。どこまでメッシはグルメなんやと。そしてドログバの不服そうな表情が一々上手いのがなんかおもしろい。セカンドキャリアとして俳優でもいけるんじゃないかと勝手に思っちゃいます。
最終的にターキッシュエアラインズの機内食を食すドログバ。そしてシェフと2ショットの記念写真を撮るんですが、最後のオチは動画を見て確かめてみてください。結構ぶっ飛んでます。セリフが一切ない1分程のCMなんですが、公開から1週間足らずで1,400万回以上再生されたそうです。
このCMは 「文化への好奇心」をテーマとし、食こそが異文化を体験する方法の一つということを示していて、世界中を旅する中で地元料理を通して様々な文化に触れるきっかけになってほしいという願いが込められているそうです。
そして、ターキッシュエアラインズの機内食は「ベスト ビジネスクラス機内食」賞など数々の受賞歴があるほど食へのこだわりが強い航空会社としても知られているそうで、実際にホームページに飛んでみたら「こんなの飛行機で食べれんの?」っていうクオリティーばかりでした。まあそもそもビジネスクラスに乗ったことないんですけどね。
このCM公開と並行してTwitterでは自分の好きな世界の料理の写真をアップすると、CMに登場する国へ旅行するチャンスが与えられるというキャンペーンも行われていたみたいです。
CMの最後に映し出された「私たちは、他のどの航空会社よりも多くの美味しさに飛んでいきます。」という意味の英文にはまさにこの物語に対するメッセージが詰め込まれてますね。
コミカルに描かれたCMですが莫大なお金をかけて世界を旅する楽しさとターキッシュエアラインズの食へのこだわりをヒシヒシと感じるめちゃくちゃ良い作品。こういう一見遠回りしたマーケティングが自分は見ててワクワクして好きなんです。
ちなみにCMの制作はロンドンとLAに拠点を置く"KNUCKLEHEAD"という広告代理店でした。直近ではアーセナルとARIESのコラボの際のプロモーションムービーとかも制作しています。
そして今回のCMにドログバを抜擢した理由としてはディディエ・ドログバ財団を通じて慈善活動を行なってきたという功績から選んだそうです。アジアに次いでアフリカの経済成長が高まっていく中でアフリカの市場はターキッシュエアラインズにとって特に重視する市場でもあったそうです。
ドログバは「成功した者は社会に還元する義務がある」を信条として、2006年のW杯本大会出場が決まった時には当時南部と北部で内戦が起こっていた国内に向けてビデオメッセージを発信し、数日後に内戦が治まったっていう逸話もあります。
その後2010年にはアメリカのタイム誌による「世界で影響力がある100人」に選ばれています。しかも表紙ってのがかっこよすぎる。
やっぱりCMって一見ユーモアあふれる演出だとしても一つ一つにメッセージ性が込められていて、そういうのを紐解くのが自分は好きなんです。それにサッカーが絡むとより面白い。また面白いCM見つけたら紹介しますね。ではまた次のブログで。