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History of the adidas Predator

History of the adidas Predator

こんばんは。いつものごとく、日課であるYahoo!ニュースを読んでいたときに興味深いニュースが目に飛び込んできました。それは”Jリーグを衰退させる「1試合平均2.17」の大問題”という見出しの記事。

ざっくりと説明すると、今季のJリーグの試合におけるゴール数が極端に少ないという内容です。「2.17」という数字は1試合あたりにおけるゴール数を示します。2015年から2024年までの10シーズン、全3134試合の合計得点は8375。1試合平均では「2.67」なので今季は特に少ない数字になります。

これにはVARの導入や3-6-1の陣形を採用して5バックで守るクラブが増えたことなど様々な意見が飛び交っています。個人的には1-0で勝つような合理的なサッカーも好きなんですが、新規に参入してもらうという点では考えるべき点なのでしょう。ある方の意見で引き分けの勝ち点を0にするっていう案が個人的には良いなと腑に落ちました。

サッカーの人気が出にくいのは試合時間ももちろんありますが、試合時間に対して得点が極めて少ないスポーツだということも一理あるでしょう。バスケのプロリーグであるBリーグがJリーグの人気を上回るという噂が流れてくるなんて予想もしなかった自分ですが、もしサッカーに全く触れてこずに現代を生きているとバスケの面白さに魅了されていたかもしれません。試合展開も早くて得点も沢山入るんで参入しやすいスポーツというのは言わずもがなです。

そして、今季のJリーグの平均得点数である「2.17」という数字は1990年に開催されたW杯イタリア大会を連想させる数字でもあります。この大会では平均得点数が「2.21」で今季のJリーグとも近しい数字です。

この大会に関しては悲観的な意見もあり、そもそも守備に重きを置いた国も多く、ブラジル代表ですら3バックを採用した守備的な布陣で国民からは不評でした。

そして何よりGKに対して意図的なバックパスも手を使ってプレーできたという点です。2年後の1992年にルールは改正されましたが、動画を見て分かる通りこれではサッカーの人気が衰退するのもおかしくありません。姑息すぎる姿が今見ると滑稽に感じます。

そんな中、1994年に発売されたのがadidasの”Predator”(プレデター)シリーズ。現在はジュード・ベリンガムを筆頭に数々のスター選手が履いている今もなお人気のスパイクです。

これまでに着用していた主な有名選手としては元イングランド代表のデビッド・ベッカムやスティーブン・ジェラード、元フランス代表のジネディーヌ・ジダン、元イタリア代表のデルピエロなどが数多くのスター選手が挙げられます。

2004年にはデビッド・ベッカムなんかは箱付きのシグネイチャーモデルを販売したりしていた過去もあります。この年にマンチェスター・ユナイテッドからレアル・マドリードに移籍したこともあって、ユナイテッドでの背番号「7番」とレアルでの「23番」から723足限定で販売されました。しかもサイズは彼の着用サイズと同じくUS9とUS9.5のみの徹底っぷり。

プレデターのWikipediaにはFIFAがadidas社に1994年のW杯に向けて得点を量産できるようにと開発を依頼したと書いているんですが諸説あります。

ちなみに当初のプレデターといえば靴の甲の部分にゴム製のパッチを装着して、ボールにより強い回転をかけるという特徴があります。

自分なりに調べた結果としては、リバプールで5度のリーグ優勝と欧州制覇を成し遂げたオーストラリア出身のクレイグ・ジョンストンが開発したという記事を見つけました。

引退後にオーストラリアに帰国して子供たちにサッカーを指導していたときの話。子供たちに「ボールを曲げるには足を卓球のバットのように使ってボールに回転をかけなさい。」と言ったことからアイデアが浮かんだと言います。

彼は帰宅すると大胆にも卓球のラケットのラバーを剥がし、スパイクに直接取り付けました。このグリップ力を活かしたスパイクを開発すべく、4年間という長い年月を費やして試作品を完成させました。

試作品をNIKEやPUMA、Reebok、そしてadidasに持参してプレゼンしたものの断られ続けました。それもそのはず、1970年から1990年までのW杯で履かれたスパイクの形状や素材にはほとんど変化がなかったので、このぶっ飛んだ計画に賛同できないことも納得です。

しかし、彼は元サッカー選手。そのキャリアを活かして、ドイツのサッカー選手であるフランツ・ベッケンバウアー、カール=ハインツ・ルンメニゲ、ハンス・ミュラーに実際に履いてプレーをするところを動画に収め、その映像をadidasに持ち込んで開発から販売まで辿り着きました。

そして発売されたのはW杯アメリカ大会の開催と同年の1994年です。実際にプレデターを履いてプレーする選手もいて、1試合の平均得点は「2.71」になって前回大会を大きく上回りました。これがプレデターの存在と大きく関わるかは何とも言えませんが、FIFAの意向としては結果的に良かったでしょう。

当時のCMがこちら、前述では得点力を上げるために開発されたと大まかに説明しましたが、CMを見るとコントロールとパワー、スウィーブを高めるというのを推しているようです。そして"100% LEGAL, 0% FAIR"というキャッチコピーが良いセンスをしています。

開発者のクレイグ・ジョンストンにとってもターニングポイントとなった出来事ですが、彼はの探究心は収まらず、その後も次々と新たな開発に挑みますが、ほとんどの財産と時間を費やしてきたことから2004年に英国高等裁判所で破産宣告を受け、一時的にホームレスとなり、さらには結婚生活も破綻したそうです

彼は自分の人生が「ギリギリ」の人生だったことを認め、アイデアへの情熱が常に金銭感覚を凌駕していたと語っています。

もちろん誰かに迷惑をかけるのは良くないことではあるんですが、誰よりも真っ直ぐに人々が感動するプロダクトの開発に命をかけて費やす姿は、自分としては純粋にかっこいいと思いました。自己犠牲こそが新たな歴史を作り上げるということを証明した彼には尊敬の眼差しです。

ちなみに彼は現在映画制作にも携わる映像プロデューサーとして活躍しています。64歳になった彼の今後の動向にも目が離せません。

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