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The Beautiful Game

The Beautiful Game

こんばんは。急な猛暑にやられる毎日ですが皆さん体調はいかがでしょうか。こんな暑さの中、店頭に足を運んでいただける方には頭が上がらない思いです。いつもありがとうございます。

日中の暑さで帰宅後はソファでぐったりとしてしまうここ最近ですが、そんな中Netflixで見つけたのが「The Beatiful Game」という作品。この映画は「ホームレス・ワールドカップ(HWC)」というホームレスによるサッカーの国際大会を描いたものです。

調べたところ実際にHWCという大会は存在するそうです。日本のメディアでは一切取り上げられておらず、日本ではまだまだマイナーな大会です。しかし、蓋を開けてみるとサッカーを通じて社会復帰に必要なコミュニケーション能力などを培い、人とのつながりや楽しみを再び構築していくというプロジェクトでもあります。

映画のあらすじは、かつてウェストハム・ユナイテッドに在籍していた主人公のヴィニー・ウォーカーがキャリアに行き詰まり、妻と娘と離れて途方に暮れる人生を歩んでいた時にホームレスサッカーと出会い、HWCで優勝を目指すというストーリーです。

ちなみにホームレスサッカーは11人制ではなく4人制。フットサルよりももっと規模の小さい言わばストリートサッカーって感じです。ルールも分かりやすく、ボールひとつあれば誰しもが楽しめるでしょう。そして人生で出場できるのは1回限りです。

主人公のヴィニー・ウォーカーはイギリスの大人気ドラマ「トップボーイ」にも出演しているマイケル・ウォードです。トップボーイを観ていた自分からすると作品にのめり込みやすくて有難いキャスティングでした。

イングランド代表メンバーには薬物中毒やギャンブル依存症、紛争による難民などさまざま。国が違えばその国の情勢を表すかのように抱える問題も違ってきます。劇中には日本代表も登場するんですが、圧倒的に平均年齢が高く、群衆の声援に圧倒されて萎縮してしまう描写が印象的でした。

それに比べて他国のメンバーはどこか希望に満ち溢れている様子。実際の大会に集まる70カ国の平均年齢は22歳ということなので海外との違いを感じました。そして、純粋にサッカーを楽しむ姿に衝撃を受けました。

こういった世界との違いは国ごとにホームレスの定義が違うという点が大きいようで、ヨーロッパでは路上生活をしている人だけでなく、知人や親族の家など「自分の名義で住む場所」を持っていない人も括られます。こういったホームレス予備軍の潜在層を定義に含めることで、予防的な施策を取れるようになるでしょう。

こうしたHWCという存在を知れただけでも大きな収穫と言えるほど自分にとってはプラスな発見だったんですが、映画自体も評価は高く、面白かったです。何より構えて観ずとも分かりやすく内容がすっと入ってくる構成でした。

 

印象的なシーンと言うと、敗退した国も観客席で一緒になって応援する姿に鳥肌が立ちました。そしてシリアで内戦が起きているクルド人とトルクメン人も試合が終わればお互いの検討を讃えて抱き合う。国も違えば言語も違い、文化も違う、それでもサッカーを通じてお互いを認め合うきっかけになれるのは他のものとは例えられない凄さをサッカーに感じました。

そんなサッカーの無限の可能性を見出すべく、お隣の韓国ではソウル市がホームレスサッカーチームを支援するほか、行政と企業が連携してホームレスサッカーを応援する動きを見せています。韓国最大手の自動車メーカー「現代自動車」すらもスポンサーを務めているそうです。

日本という国を表面上だけで見ると「ものづくり」にしても「人間性」にしても評価されることが多いと思っていたんですが、視点を変えると圧倒的に世界との差が開いているのも現実なようです。マイノリティーを排除する考えを払拭するのは難しいですが、誰しも同じ人間としてフラットに接することは意識の変化ですぐに変えれる部分な気がします。そういう思考を持つこと、そして日本のメディアがこういった貧困問題に目を向けることが大事な気がします。

駅などで手売りをしている雑誌「ビッグイシュー」が中心となって活動する日本代表の選手もほとんどが大会後に次の仕事を見つけ、ビッグイシュー販売から卒業をしているそうです。きっとサッカーや国際交流を通じて、自分という人間の存在意義を大いに感じて人として生まれ変わったのでしょう。そのきっかけを作り出すHWCは本当に素晴らしいと感銘を受けました。

HWCの創設者メル・ヤング氏は「ホームレスの人々に対する否定的な固定概念を壊し、人間として尊重する」と掲げています。自分もこれを今読んでいるあなたも、テレビで活躍する大スターも元を辿れば同じ人間です。誰しも他の人にはない素晴らしい要素を持っているに違いない。それを自分自身で見つけられる人はこの世に存在せず、人との関わりがあって評価され自信が生まれるんだと思います。当たり前のようで忘れてしまっているこの感情を見出してくれるホームレスサッカーは本当に関心します。

そして自分という人間を認めてくれて支えてくれる人たちに感謝を忘れてはいけないと思いました。何百キロも離れたところに住む友達もSNSで繋がっていると、不思議と距離が遠く感じませんが、何だか久しぶりに連絡しようと思いました。是非映画を観てHWCの素晴らしさに触れてみてください。

 

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