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The Football Factory

The Football Factory

お久しぶりです。また少しブログの更新が滞ってしまい申し訳ありません。書きたいことはたくさんあるんですが、他の業務もあって期間が空いてしましました。できる範囲でブログの更新もしていくので楽しみにしてもらえると嬉しいです。

1996年に公開したイギリスの名作映画「Trainspotting」は、公開以降さまざまな作品に影響を与えました。公開以前のイギリス映画は冴えない時代劇か、さすらいのダンディ男、もしくはラブコメが多かったのに対して、ドラッグ・カルチャーの大胆な描写などによって若者のリアルを描く映画が増えました。僕は観た直後はコンバースばっかり履いてましたね。あのクタクタで履き潰したハイカットのコンバースがかっこいいんですよね。同じ経験をした人もきっといるでしょう。そういった背景から「Trainspotting」なくしては公開されていなかったであろう作品を1本紹介したいと思います。

2004年に公開された「The Football Factory」という映画。ロンドンのサッカークラブ、チェルシーのサポーターを描いた作品で、もしかしたら観たことのある方も少なくないでしょう。チェルシーなのにパッケージ赤なんだってとこは一旦無視してください。

今シーズンのチェルシーは度重なる監督の解任から元イングランド代表のレジェンドであるフランク・ランパードも指揮を執っていましたが、不調のままシーズンを終えました。

ちなみに公開された2004年の04/05シーズンのチェルシーはというと、黄金時代と今でも語り継がれるほどの圧倒的な強さを誇っていました。名将ジョゼ・モウリーニョが指揮を執り、プレミアリーグを制覇したシーズンでもあります。

当時のフォーメーションはこんな感じ。これだけでも映画への興味が湧いてくるのは僕だけでしょうか。そんな期待を含めて鑑賞しましたが、試合シーンを始めとするチェルシー自体の登場は一切ありません。サッカーシーンとドラッグ・喧嘩シーンの割合が2:8ぐらいな感じ。

主人公であるトミーの週末の愉しみはドラッグと酒、SEX、そして仲間と一緒に応援しているチェルシーと暴力だけでした。そんな日々意味のない喧嘩に明け暮れていたトミーと一番の友人であるロッドを連れて近くのクラブに行きます。そこで2人の女性をひっかけて自宅まで押しかけます。しかしその女性の父親がライバルチームである「ミルウォール」の熱狂的なサポーターでした。翌朝起きるとナイフを突きつけられるトミーでしたが、ロッドがクリケットのバットで殴って気絶させ、その場を後にします。

そんな恨みを買ってしまったトミーですが、その後に行われたFA杯の抽選で対戦相手がミルウォールに決まってしまいます。それから毎晩のようにひどい悪夢を見る日々が続きます。それも薄暗いトンネルでミルウォールのサポーターとの抗争で袋叩きにされる内容で、最後にはフードを被り顔を包帯でぐるぐるに巻いた謎の人物に出会うのです。しかし、その謎の人物の正体は分からないまま目が覚めるのを繰り返します。その謎の人物が誰なのか、そしてこんな生活を続けていて良いのかと自問自答する日々を描いたチェルシーを愛するサポーター(フーリガン)にフォーカスした映画です。

この映画にそもそも試合を観戦しているシーンが無いんですよね。この映画で描かれているフーリガンたちは、応援するクラブの勝敗や選手のプレーよりもどこと対戦するかが重要なんです。つまりサッカーのプレーを映し出さないことで、フーリガンがどうしてこの世に存在するのかを問い掛け、理屈なしに描き切っていると感じました。

ドラッグ、酒、SEX、暴力に手を染めるフーリガンというテーマとストーリーに映像、音楽というイギリスならではの描写は当時のイギリス社会そのものを描いています。これは冒頭にも話した「Trainspotting」からの影響も大きいでしょう。常にリアリティーを追い求めるイギリス映画では物語がハッピーエンドで終わることはあまりないのです。その辺も踏まえて観てもらえたらと思います。

悪夢を見始めたキッカケは「フーリガンでいる自分」と「フーリガンではない自分」という対立関係がトミー自身の中で生まれたからではないかと自分なりに解釈しました。つまり主人公は、フーリガンという刹那的な生き方とは違う、人間の「生」に対する執着を初めて持った瞬間だったのです。

作品自体は1時間半くらいで、内容も特別サッカーに詳しく無いと面白くないということは無いと思います。それよりもサッカーに付随するカルチャーに触れてもらえたら、サッカーに対する見方もガラッと変わるでしょう。

個人的にこの作品を観て感じたのは、フットボールがフーリガンを生みだしているように捉えられますが、フーリガンがフットボールを利用しているだけな気もします。そんな自分自身にもしかしたら他の仲間も気がついているのかもしれません。そんな感情を紛らすのがドラッグ、酒、SEX、暴力なのでしょう。よくあるようなストーリーですが、フットボールのカルチャーを通して観るとやっぱり引き込まれますね。気になった方は是非。

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