
Blau und Weiß ein Leben lang.
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お久しぶりです。ブログの更新が疎かになってしまいすみません。店舗にお越しいただくお客様にも「ブログ更新楽しみにしています!」と嬉しいお言葉をいただくことが増えてきました。いつもご購読ありがとうございます。
最近のホットな話題を話すと、W杯日本代表のメンバー26人が選出されましたね。これまでは最終登録メンバーが23人でしたが、今回のカタール大会から従来より3人多い26人に。試合中の交代枠も3人から5人になりました。「交代枠5人制」に関しては各国のリーグ戦やカップ戦でも実施されており、今回のカタール大会でも適用されるそうです。
選出メンバーに関してはW杯を最前線で経験してきた選手が少ないように思えました。もちろん若いフレッシュな選手で固めるチームも少なくないですが、これまでの大会を振り返ってもベテラン選手の存在は大きかったように思えます。とやかく言っても仕方ないので選出された26人に期待をして、今後の日本サッカーを引っ張っていって欲しいと思います。
今回は3大会連続での出場となるキャプテンの吉田麻也選手が所属するドイツのシャルケ04というチームにフォーカスしました。
昨シーズンまでは同じくW杯メンバーに選出されている板倉滉選手も所属していましたね。
ですがシャルケと聞いてまず思い浮かべるのは元日本代表の内田篤人選手と言う人が多いんではないでしょうか。2010-2017の7シーズン在籍して、加入直後の10/11シーズンにはCLベスト4というクラブとしても日本人としても初の快挙を成し遂げました。当時中高生でサッカー観戦が生き甲斐だった僕はものすごく興奮させられて、たくさん夢を見せてもらいました。
2011年の震災の翌日のフランクフルト戦では、被災地の方々へウェアにメッセージを書いて日本に届けました。
この試合の裏話として有名な話があるのですが、試合前のロッカーでメッセージを書いたウェアを準備する内田選手に、チームメイトで仲の良いGKのノイアー選手(写真左)は
ノイアー「日本へのメッセージか。今日それを見せるのか?」
内田「勝ったら見せようと思う。負けたら見せない。」
ノイアー「じゃあ、勝つから。オレが守るから。今日は勝てるから。」
と試合前に会話していたそうです。
その試合で後半39分にGKのノイアー選手のアシストもあり2-1で勝利。ノイアー選手は約束の通り勝利に貢献してくれました。GKのアシスト自体がとても珍しいもので、その試合で約束を果たす姿に感動したことを今でも鮮明に覚えています。スポーツはこういったエンターテイメントでは作り上げれないリアルな感動が生まれる瞬間を目の当たりにできるところが大好きです。
当時のシーンがYouTubeにアップされていたので貼っておきます。冗談抜きで僕はたまにこの映像を見返して自分自身を鼓舞させることがあります。スポーツの力、フットボールの力は偉大です。
話したいことが多すぎて前置きが長くなりすみません。ところで皆さんはドイツでは公共の場でナチズムを連想させるものの掲揚が禁止されているのはご存知でしょうか。中でもシャルケは規制が厳しく、シャルケは青白のみがクラブカラーであり、人種・出身地・宗教・性的指向・障害などで差別されないことをホームページに明記しています。またその観点から、極端な思想やシンボルをスタジアムに持ち込むことを禁止しています。
ハーケンクロイツや、鉄十字、ヒトラーユーゲントのロゴ、白人至上主義のケルト十字などはもちろん、それらのほかにも禁止されている「数字」「バンド」「アパレルブランド」などもあります。
今回は「数字」「バンド」「アパレルブランド」をピックアップしていきます。
まずはシャルケのスタジアムで禁止されている「数字」
これらはそれぞれ、アルファベットの順番を表しています。
・88 (アルファベットの8番目=H)HH=Heil Hitler
・28 BH=Blood and Honour (血と誇り)
・18 AH=Adolf Hitler
・14 14は、Auf Deutschland(for Germany)のスペルが14文字であることから、ネオナチが好んで使っている数字です。
・74 74はGroßdeutschland(Great Germany)
お次はシャルケのスタジアムで禁止されている「バンド」
5バンドほどが挙げられていますが、基本的にすべてネオナチバンドで、ドイツのスキンヘッドネオナチバンドから、イギリスの悪名高きスクリュードライバーまで挙げられています。スクリュードライバーはイングランドのネオナチOiパンクバンドで、その手のバンドではかなり有名なバンドです。
70年代後半に人種間対立や白人至上主義的バンドの高まりを受けて始まった、「Rock Against Racism」のカウンターとして出てきた、「Rock Against Communism」(白人至上主義者やナショナルフロントが中心)の運動において中心的な立ち場であったことでも知られています。
最後はシャルケのスタジアムで禁止されている「アパレルブランド」
6つのアパレルブランドが禁止リストに載っていますが、れもネオナチに人気のブランドです。中でもとくに有名なのがConsdaple。
「Consdaple」はドイツのアパレルブランドで、ネオナチはフルジップのジャケットの下にジップを開けた状態で着るそうです。
そうすると、ロゴの中心部のスペルであるNSDAP(国家社会主義ドイツ労働者党の略)が見えるという仕組みです。
少し政治的な難しい話になってしまいましたが、何となくこういう政治的な観点からクラブの背景があるんだな〜と思ってもらえたらと思います。
長くなりましたが今回紹介したシャルケ04というドイツのサッカーチーム。本日はそんなシャルケ04のニットマフラーをオンラインにアップしました。
FC Schalke 04 Knit Muffler
クラブカラーの青と白にエンブレムと「BLAU UND WEISS EIN LEBEN LANG」と書かれたドイツ語の文章が施されています。直訳すると「生涯、青と白」。今回のブログの話とも直結しており、さまざまな差別などの観点からも青と白のみをクラブカラーにしていると謳っていることが分かります。
クラブの背景を知った上で首元を包み込むマフラーには説得力を感じます。他クラブのサポーターもサッカーを詳しくない方も気軽に手を出してもらえたらと思います。興味を持たれた方はこの機会に是非。